安全で楽しい登山を目指して

32 第2編 登山を計画しよう にリーダーに伝える。リーダーは問題点をメンバーで 話し合い,最後にリーダー(パーティーの責任者とし て指導者(顧問等))が決断する。 (3)登山が終わったら,報告書の作成後にそれに基 づいて,部活や山行の見直しに報告書を活用する。こ れまでの報告書との比較や部員の様子なども合わせ て,以後の山行に役立てる。 ▶指導のポイント ア PDCAは登山の準備中,行動中,テント泊中に も適用しよう。少しでも現状が改善されて安全で 楽しい登山になるためのツールとして活用しよう。 イ 登山が終わったら,報告書として記録と一緒に 適切に整理してまとめておこう。一番の読者は後 輩である。自分たちの山行を後輩に伝え,後輩が それを参考にして,先輩たちの知恵を活かした豊 かな登山を展開してくれるだろう! ウ 報告書には山岳部の文化が凝縮され,詰まって いる。良い伝統を伝えていこう。 【演習問題】 1 Planの段階で,登山の情報収集で注意すること を2個挙げよ。 2 登山は,登山者や登山パーティーだけでなく,警 察や病院,山岳関係者など多くの関係者が協力して 支えている。これらで作る大きな登山チームが果た す役割について話し合おう。 3 登山で準備すべき装備品のうち,日帰り山行でも, サブザック行動でも携行すべき大切なものを数点挙 げよ。どういう時に,それらがあると助かるのか, もし携行していないと,何が心配かを簡潔に説明せ よ。 4 登山届の役割と登山計画書の役割の違いを簡潔に 説明せよ。 5 夏の3泊4日の登山行動中(Do)において,特 にどのようなリスクがあるかを表に整理しよう。縦 軸にリスクの程度,横軸にリスクの発生確率を並べ, 分類して議論しよう。 6 登山報告書の役割や意義は何かを話し合おう。 (北村憲彦)

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