安全で楽しい登山を目指して

178 参考資料 動報告(ヒヤリハット事例等)について、各学校等に対し情報提供すること。 ④その他 ○災害時におけるメンタルヘルスケア ・事故が発生した場合には、関係者の心のケアを実施する体制を整備し、事故後の 緊急対応のみならず中長期的に継続すること。 ○その他、各地域において個別に配慮が必要な事項 ・各地域において配慮が必要な事項がある場合には個別に配慮すること。 2.高校登山部指導者の質の向上等について 高校生等の冬山登山を実施する場合の必要条件や留意点等は、上記のとおりであるが、活 動中においては、高校登山部の指導者が気象条件の変化等を踏まえて適切に判断しなけれ ばならないことから、自治体、学校の設置者、学校及び各都道府県高体連等の関係団体が 連携して指導者の質の向上のための取組を推進する必要がある。 (1)登山部顧問の指導力育成等 各都道府県教育委員会及び各都道府県高体連は、山岳関係団体等と連携して、部活動顧 問教員等の指導者が冬山登山についての豊富な知識と経験が得られるよう、適切な研修機 会を確保すること。 学校の設置者等は、登山部の顧問教員等の指導者が備えるべき知識や経験を習得できる よう、各種研修会への参加に配慮すること。 教育委員会及び各都道府県高体連等は、学校における登山計画書の作成に当たっては、 顧問教員等の指導者育成の観点から、必要に応じて顧問教員等に対する適切な支援を行う こと。 (2)部活動指導員や外部指導者の活用 登山部を設置する学校は、冬山登山についての豊富な知識と経験を有する教員を顧問に 配置できないときは、有資格者である部活動指導員や外部指導者を配置するなど、日頃の 活動から、リスクマネジメント能力が高められるような指導を行える環境を整えること。 学校の設置者等は、部活動指導員や外部指導者の活用に当たって、各指導者が生徒に対 し教育的な配慮ができるよう、適切な研修機会を設けるなどの環境を整えること。 (3)山岳関係団体との連携 登山部を設置する学校は、冬山登山の計画作成に当たっては、現地の気象環境の把握、 引率体制、必要な装備品等について、学校だけで判断せず、山岳関係団体に助言を求める などして、綿密なものとなるように留意すること。 また、各都道府県高体連等が主催する講習会等に参加しようとする場合であっても、学 校が実施内容を詳細に把握し、必要に応じて主催者と協議を行うなど、特に経験の浅い引 率者に過度な負担がかからないよう留意すること。 6

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