安全で楽しい登山を目指して

175 資料2 2)実施するために必要な条件等 ①適切かつ安全な場所での基礎的内容にとどめること 活動場所については、冬山登山の獲得目標を踏まえ、そのために適切な場所であ るかを十分に複数名で検討すること。その上で時期、気象状況、地形、斜度、積雪 量、参加生徒と指導者の技量やバックアップ体制の充実程度などから選定すること。 また、活動内容は安全登山のための基礎的な内容であり、登頂を目的とはせずに、 歩行技術(歩き方、ラッセル等)や生活技術(幕営、炊事等)等の習得を目的とす る活動とすること。 ②指導者の条件を整えること 冬山登山の実施に当たっては、必ず複数の指導者の引率体制とし、少なくとも1 人(リーダー)は、冬山のような厳しい環境での登山について豊富な知識と経験を 有する者であり、山岳に係る資格(下記ア)を有していることが望ましい。なお、 資格に準じるものとしては、国立登山研修所又は各都道府県が主催する研修会(下 記イ)の履修とともに、一定の難易度以上の積雪期登山のリーダー経験(下記ウ) を有し、継続的に活動していることが望ましい。 また、リーダー以外の引率者においても、登山に係る研修会・講習会に積極的か つ継続的に参加するなど、自ら資質向上に努めること。 <ア 資格名> ・日本体育協会公認スポーツ指導者資格 (公認山岳指導員、公認山岳上級指導員、公認山岳コーチ) ・その他:例えば、山岳ガイド協会の山岳ガイドステージⅠ <イ 研修会名> ・国立登山研修所が実施する高校登山部顧問等のための研修会 ・国立登山研修所が実施する安全登山普及のための指導者研修会 ・各都道府県が実施する登山に関する研修会・講習会 ・山岳関係団体が実施する登山に関する研修会・講習会 <ウ 冬山経験>(各都道府県の審査会で個別に審査) ・時期・山名・ルート・役割を踏まえ、総合的に審査 (■年■月に○○山の△△ルートをリーダーとして経験) ③登山計画審査会(仮称)の事前審査を受けること 冬山登山を実施する高等学校等又は各都道府県高体連等は、事前に登山計画(活 動目的、活動場所(山域、ルート)、活動内容、参加生徒等の活動経験、引率者・指 導者の体制と資質、装備内容、荒天時の対策、緊急時の対策等)を作成し、各都道 府県において設置する登山計画を審査する組織(登山計画審査会(仮称))の審査 を受けるものとする。なお、審査対象としては、各都道府県高体連が主催する講習 会等も含めること。 各都道府県教育委員会、各都道府県私立学校主管部局及び各都道府県高体連(登 山専門部)は、各機関が連携して地元の登山の専門家など外部有識者を含めた登山 計画審査会(仮称)を設け、高等学校等又は各都道府県高体連等が実施する冬山登 山の登山計画を総合的に審査し、必要に応じて改善を指示すること。なお、これを 3

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