なんぶの里人 Vol.1

18 3 3 1 60 70 2 2 2 2 町民 NANBU no SATOBITO 2 Text = Hirofumi Maeyama めだかの家 まず、気になるのが「どうして南部 町でめだ か屋を始めたのだろう?」というこ とだ。早速 聞いてみようと思ったが、先にめだかの飼育 ⼩屋 へ案内されてめだかを⾒せていただいた。……す ごい。飼育⼩屋の中にはたくさんの種類のめだ かたちがいた。 「改良めだかは繊細で管理が難しい。」 そう語るのは、めだかの家を始めて 年にな る榮さん。飼育⼩屋のめだかは過保護なので⽔ 質と温度の調整が難しい。特に⽣まれたての⼦ は体⼒がないため注意しなければならない。 だからと⾔って、世話をたくさんすればいい のかといえばそうでもない。餌のや りすぎや ⽔ の変えすぎによっても弱ったり死ん でしまった りする。 エサ代や温度管理にかかる暖房費、⽔道代な どもバカにならない。どうしそこ までしてめ だかの飼育を ことにこだわる のだろう。ま た疑問が浮かび、最初質問をやっ と聞くこと ができた。 始めたきっかけ めだかの家を始めたきっかけは、 年前に島 根県の伯太町で池に浮かぶ睡蓮の陰 に川めだか を⽬撃したことだ。そ の時直感的に思 ったの が、「か、かわいい。 」ということだ。そこから だ。⼭⽥さんは取り憑かれたように町内外 を探 し回った。ある時、他所のめだか屋さ んを訪れ て様々なめだかに出会い、 万円分のめだかを 購⼊した。それから⽴て続けに購⼊し、徐々に 種類を増やていったのだという。 現在は 〜 種類のめだかを飼育している。 人で一緒にめだかを育てているが、 ⼈とも めだかの好みが違うそうだ。男性・⼥性でも好み がだいたい分かれるようだ。 生きがい そんな⼈に、今の ⽣きがいは何かと尋ねてみた。 「めだかが⽣がいで、めだかを⼦どもや孫のよ うに思っている。見ているとつい、我が⼦のよう に喋りかけてしまう。⾃然と声が出ちゃうのよ。」 優しい笑顔でそう答える康⼦さんからはめだか に対する愛情がにじみ出ている。榮さんは、「⼈ が集う場所をつくること。めだかの家を始めたこ とでうちにめだかを買いに来てくれる⼈と出会い がある。さらに年に⼀度、盆明けの⽇曜にめだか 祭りを開催していて、めだかを通し⼈との交流 が⽣まれるのが楽しい。」と話す。みんなが気軽 に集まれるようにカラオケ部屋も作ったそうだ。 とにかく仲の良いお2⼈。「これから笑って暮 らそう。」そう⼈で決めてから、決めたことを 体現して⽣きている姿には⼼を打たれた。 南部町の奥絹屋という集 落でめだかを育て、 イベント等でめだかすくいを出したりもする 『めだかの家』のお 人。実はめだか以外に も烏骨鶏やおたまじゃくし、時にはエビやカ メなど様々な生き物に出会える場所。 めだかに魅せられた仲良し夫婦 山や ま だ 田 榮さか え さん・ 康 や す こ 子さん

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