なんぶの里人 Vol.1

16 2 4 50 5 町民 NANBU no SATOBITO 濱本さんが顔をだすかも? Text = Mai Habata お試し住宅『えん処米や』 南部町移住の玄関口。古民家を改装した住 宅で、移住を視野に入れた方に宿泊してい ただけるお試し住宅です。 > 詳しくは p.20 へ 毎⽇が楽しい 「今日は朝一から豆腐作りだけん。」 「明⽇はこども⾷堂があるけんね。」 濱本さんと出会って話すと料理に 関すること が多いのだが、実は本業は美容師。お⺟さんも お祖⺟さんも美容師さんだったことで⾃⾝も⾼ 校 年の時に通信教育で美容師を⽬指し資格を 取得した。自宅横『濱本美容室』 ご自身が 小学校 年生の頃から現在の場所にある。昔 は 毎日開けていた美容室は、現在は予 約が入った 時に店を開けるスタイルにしてい て、ずっと昔 から通ってくれ ている常連さん はもう 年に なる方もいるのだとか。濱本さん美容室の傍、 前述の通り豆腐づくりやこども食堂 など地域で の活動が幅広い。その他にも籠編み や折り紙な どする手先の器用さは高校が家庭科 専攻だった ことが大きく影響しているのだそう。 「絵⼿紙を書いていたこともあったし、⽔泳や 卓球もしてたよ。新しいことが好き だけんなん でもやってみるんよ!」 そんなアクティブさこそが濱本さ んがいつも エネルギッシュで“毎⽇楽しい〟⼤きな理由の 一つなのだ。 ⼈を⼤切にしたら ⾃分も⼤切にされる 実は車がないと生活が厳しい南部 町で、車を 持っていない濱本さん。歩いている と「乗って いく?」と声を掛けられることも。米 子に出た 時にはタクシーで帰ることもある が、迎えに来 てくれるお友達もて、いつもお世 話になる代 わりに彼女の髪を切ってあげるのだという。 また、家の隣にあるお試し住宅『えん処⽶や』 に誰かが泊まると、朝ごはんを作って持って⾏っ たり、作った折り紙をプレゼントしたりする。 「みんなが助けてくれるけん、困ったことなんて ない。⾃分が幸せだけん、⼈を助けてあげたいと 思うんよ。」 そういう濱本さんの周りには助けたり助けられ たりという関係がごく⽇常的にあり、都会では なかなか無いような⼈との関わりや繋がりがある。 月には笹巻き、彼岸にはぼたもちなど、昔は当 たり前だっ風習が希薄になる現代の中で、〝作 る〟〝分かちあう〟 う人や地域との関わりや 文化がごく当たり前のようにある濱本さんの暮ら しは、とても貴重で大切なこと違 い。 濱本さんには⼈と関わる上で⼤切にしている⾔ 「気葉はがある。 ⻑く、⼼は丸く、腹⽴てず、⼈は⼤きく、 ⼰は⼩さく」 濱本さんの周りに人がいる こと、また初めて 会ってもホッとさせてくれるような安⼼感や温か さは、この⾔葉を⼤事にしてきたからこそなのだ ろう。今⽇も濱本さんの笑顔と元気な声が、南部 町に響く 文化や風習、その土地に根付くもの。そして 人との繋がり。現代では薄れつつある大事な ものを持ち続ける濱本さん。今日もみんなと 助け合いながらパワフルに生きる、南部町の お母さんような存在。 エネルギッシュな南部 町のお母さん 濱は ま も と 本 和か ず こ 子さん

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