なんぶの里人 Vol.1

14 1 13 20 17 80 13 1 30 77 作家 NANBU no SATOBITO 24 50 Text = Mai Habata おはなし・ドン 角田さんが退職後縁あって始めた こと。その つが『おはなし・ドン』。お話のあたたかさを 地域の子どもたちへ伝えていきたい という想い で始まったボランティアグループ だ。人形劇を 中心に、絵本の読み聞かせやパネル シアター等 を公演する。メンバーはだいたい 人くらいで、 それぞれが得意分野を活かして脚本 から小道具 作りまで全てを自分たちで行うそ うだ。もちろ ん角田さんはその手の器用さから、 たくさんの 人形を作ってきた。年に数回公民館 での定期公 演と、依頼があれば町内の保育園や近隣 市町村 の施設などに出向く。現在 年近く続く活動の 中で、角田さんは発足から 年間団体の代表を 務めたという。 「台詞を覚えるのは頭 の体操にとても良いし、 何より楽しい! 歳までは続けたいと思ってい るのよ。」 そう話す笑顔は本当に楽しそうだ。 教室の始まり 人形劇の他に、自身の工房で布絵と 粘土細工 の教室もされている角田さん。布絵 はその名の 通り、布を使って絵を作り出作品 で、その細 やかさと繊細さは圧巻だ。角田さ んが を始 めたのは 年ほど前のこと。書を習いに行った時 に、先生に見せてもらった 枚の布絵がきっかけ でその世界にのめり込んだ。先生からある時 「あっ ちゃんのものになってきたね。」と言われたこと や、周りからの布絵を教え欲しい という声に 応え、教室を始めるようになった。 また、幼稚 園勤務時代から習っていた粘土細 工は、退職後 に保護者さんたちに少人数で教えるところから始 まり、現在は布絵と同じく自身の工房で教室を開 催している。 現在は布絵と粘土細工を合わせて、おおよそ 人くらいの生徒さんが通っているそうだ。 「教室は忙しいけれど、生徒さんが来てお話をし ながらたくさん笑うことで元気になるのよ。」と 話す角田さん。他にも絵葉書を書いたり、木彫り をしたり、吊るし飾りを作ったり……。 面白そう! と思ったことは何でもやってみるその姿勢は、幼 稚園の子どもから学んだと言う。 歳になり、今まで始めたいろいろなことを少 しずつ誰かに委ねり、ペースを落としたりして いるのだそうだが、「何でもやるからには楽しま なきゃ!」と話す角田さんのキラキラした笑顔は、 そうして自分の体や年齢に向き合うことも楽し でいるように見えた。 工房に入ると所狭しと並ぶ作品の数々。特に 布絵は絵画と見間違うほど繊細で美しい。米 子市から 歳の頃南部町に嫁いできてはや 年以上。長年幼稚園教諭として働いた角田さん が、退職後自身で始めた新しい〝ワクワク〟。 人と繋がる作品づくり。人形劇・布絵・粘土細工作家 角つ の だ 田 敦あ つ こ 子さん

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