なんぶの里人 Vol.1

10 2 20 20 30 2 90 研修生を募集中! 合鴨農法や有機農法に興味のあ る方、やる気のある方、大歓迎 です♪ご連絡はコチラまで! TEL. 0859-64-2647 農業 NANBU no SATOBITO Text = Mai Habata 有機農家と合鴨ファーム 高校卒業後 年間東京に住んでいた井田さん が、実家である南部町に戻って、両親 の果樹園 を引き継いだのは 歳の時。既に結婚し子どもが いたので、梨や柿を育てる農園には小さい子ども も自然と出入りしていた。農薬を散布したばかり の農園では、大人は気をつけて手を 洗うが、子 どもは色々なものを手にとったり口 に入れたり してしまう。その時に「子育ての環境 としてこ れでいいのか?」と疑問を持ったの が、有機栽 培を始めたきっかけだっ。 米の有機栽培を始めたのは、果樹は 無農薬で は難しいという事と、その後 年以上続けるこ ととなる合鴨農法について勉強して いた時期が 重なったこと。田んぼなら生き物も いるし有機 でできる、子どもにとっても良い環 境を作れる のではないかと思ったからだそう だ。そう 始まった米の有機栽培の道。当時合 鴨農法に興 味を持ち勉強していた井田さん。あ る日、隣の 田んぼの方から「来年ら合鴨やる からよろし くね。」と言われたことに触発され、「私もやり ます!」と即答したそうだ。 そもそも合鴨農法とは鴨を田んぼ に放すこと で、田んぼの厄介者である害虫等が 餌という資 源に変わり、またその鴨は食材となる。「無駄の ない循環が生まれる完璧な農法だと 思う」と井 田さんは話す。 今でも合鴨農法の良さへの考えは 変わらない が、「合鴨で食べていく!」と熱意を燃やてい た 代の頃と今とでは気持ちに変化があ るそう だ。農家として規模を拡大したいと 思ってはい るが、それ合鴨農法を大規模化す るという答 えにはならなかった。もちろん合鴨 農法は続け ていくが、今後は〝有機農家〟として農業規模を 拡大していきたいし、これからは次世代の若者た ちにそれを伝え引き継いでいくことを大事にして いきたいと話す。 なんでもやってみる 思いつくことはなんでもやってみるという性分 の井田さん。実は機織りや陶芸、パン作りなど農 業とは離れたことにも挑戦したことがあるそうだ。 現在力を入れているのが、日本酒作り。井田農園 のお米で作った日本酒を『ブッポウソウ』という 名前で、北栄町と湯梨浜町の酒蔵 社でブランド 化して作っている。 「南部町には酒蔵がないが、南部町酒を作りた い。」と熱意を燃やす。 歳まではトラクターに乗りたいと話す井田さ んのエネルギーの源は、きっと新しい物事への好 奇心と、思立ったらまずはやってみるという行 動力にあるのだろう。 青々とした鮮やかな田んぼと、元気に歩き回 る鴨。この鴨たちこそ田 んぼの害虫を駆除 してくれる井田さんの味方だ。果樹農家から 米農家になった経緯、そして合鴨農法を経て、 有機農家としての 今とこれから。 合鴨農法に有機農法、チャレンジャーな米農家 井い だ 田 真ま さ き 樹さん

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