なんぶの里人 Vol.1

9 40 移住 NANBU no SATOBITO 田舎では深い人間関係を築き、近 所との付き合いを大切に。必要な時 は助け合いながら暮らしています。 「田舎でひっそりと人付き合いなく 暮らしたい」という方は田舎暮らし には向きません。地域の行事やお祭 りに積極的に関わっていくことをオ ススメします。積極的に関わること で、地域に住む人との距離が近くな り、自分の住む地域をより知ること ができます。 田舎の生活には自動車が必須。路 線バスは本数が少なく、自動車での 移動が大半となります。逆に、車が あれば都会と違って渋滞のストレス もなし! ほとんどの駐車場が無料で、 海や山、温泉が車で約 30 分圏内に あり、マリンスポーツや釣り、スキー やゴルフ、登山やキャンプなどを手 軽に楽しめます。冬はスタッドレス タイヤが必要になります。車関係の 準備を忘れずに。 自然が近いということは動植物と も近いということ。庭や敷地の草刈 りなどは自分で管理しなければなり ません。また地域の清掃活動もあり、 自分たちの住んでいる地域はみんな で協力して管理しています。山や畑、 田んぼが近いので害虫(ムカデ・ア リなど)が家の中に侵入してくるこ とがあります。あらかじめ防虫剤を 設置するなど準備が必要です。 自然の中で暮らす ということ。 車があれば 都会より便利 !? 地域のお付き合いを 大切に。 田舎暮らし、ほんとのところ。 移住コラム Text = Mai Habata 新しい生活 引っ越しは、祖母の家に住むということで家探 しや地域に馴染むという部分で安心感があったと 話すお2人だが、もちろん戸惑いや驚きもあった。 集落の集まりごとなどが比較的多く、休みの日 は何かしら地域活動があるのが少し大変に感じる 部分があったり、近所の人はみんな知り合 家 の鍵も開いていたりと、都会と比べて人との距離 が近い分初めは慣れないことも多かったそうだ。 子育てにおいても、保育園で大阪弁をしゃべる 海寧くんのイントネーションに周りの子反応し、 少し精神的に苦労することがあったり小学校に 入り学校までの距離が歩いて 分以上かかること には驚いたりもしたそう。ただ、集落行事は〝み んなで町を守っていこう〟という地域の姿。それ はとても良いことだと思うし、人との近さも慣れ れば安心感変わる。子どもの学校生活も落ち着 いてきて、親としても安心できるようになってき たと話す。 出会いと音楽 音楽を辞めて南部町に移住して きた貴良さん だが、 2年ほど前から町内に住むメンバーで『月 光』というバンドを組んでいて、町内の音楽ライ ブに出演したり、米子駅前の立ち飲み屋で定期的 に演奏したりしている。実はこの『月光』のメン バーは全員町内在住。音楽活動の傍ら、米子で立 ち飲み屋を営む三原わるさんに集落お祭りで 出会ったのがきっかけだった。意気投合して結成 した『月光』に加わったのが、ベースの昭 しょうりん 倫さん。 なんと隣の集落にある大安寺というお寺の住職だ。 バンドの練習は音楽スタジオの他、大安寺でも やっているというのもまた斬新。 「移住して良い出会いがあり、趣味としてま音 楽をできてとても良かった。」と貴良さんは話す。 「3年経ってようやく色々な生活が落ち着き、楽 しめるようになってきた。」と言う宮﨑さんご夫 妻。どの様な環境であれ、〝移り住むこと〟はや はり大きな変化。文化も習慣も大きく違う都会か ら田舎への移住において、新しい生活を楽しめる ようになるまではいくつか山を越えなければなら ないかもしれないただ、その中で新しい人と繋 がり面白い〝縁〟があることは移住の醍醐味のひ とつなのだろ。

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