JARCLIVE8

JARC LIVE 43 やサングラスやマスクなどによる隠蔽、低解像度、経年劣化 した画像でも本人確認をすることが可能です。本人確認は パスポートや運転免許所やマイナンバーのカードなどの公的 証明書に記載された本人画像データと紐づけています。また 顔認証用の登録画像においても事前品質チェックメカニズム により、登録画像が顔認証に適しているかを自動チェックす ることもできます。メガネ着用はOKですが、顔が複数であっ たり、顔の途切れ、サングラスとマスクの併用、顔が隠れる ような帽子着用や、過度な横向き、表情変化(笑顔、開 口、まばたき)、髪が顔にかかっていたり、照明不適やブラー やボケているなどの状態のときは再撮影を通知する仕組みと なっています。 ―再撮影通知はより一層、防犯力を高める効果がありま す。機材としてどのようなタイプがあるのですか。 非接触対応も兼ねてサーバーなどを現場に置く『KPAS』 とスマートフォンやタブレットを使ってクラウドで顔認証する2つ のタイプがあります。『KPASレジスター』は入館申請と照 合や名刺・顔登録することにより2回目以降は有効期限内な ら再登録が不要です。 『KPAS ゲートアダプタ』はゲートで顔を向けて照合、『KPS チェッカー』は壁掛けタイプで入室時に顔認証することがで きます。顔認証クラウドサービスは、顔認証機能および顔認 証管理機能を提供するものです。お客さまの業務システムと 連携可能なプラットフォームを提供することができます。 ―具体的にはどのようなことが可能ですか。 セキュアなインターネット回線経由でクラウドAPI 接続する ことで、難易度が高い顔画像を高速に照合することができま す。具体的には「労務・入退管理」「出欠・点呼管理」「パ スワード代替」「決済手段」「なりすまし防止」「感染症対 策」が挙げられます。「労務・入退管理」は入退時の本人 確認作業にかかる時間を削減することができます。ホテルは ホテルスタッフ以外にバックヤードでは関わる多くの業務関係 者が出入りされますので、不審者を侵入させない、入退管 理の記録に基づいたウイルスなどの感染者の推定などに活 用することができます。「出欠・点呼管理」は学習塾など教 育現場において生徒の出欠管理をスムーズに行うことができ ます。 ―最近は幼児を対象とした犯罪も増えていますので、も し欠席した場合、事故・犯罪などの追跡においていち早 い対処が可能となりますね。 続いて「パスワード代替」はPCログイン、アプリログイ ンの簡便化が図れます。「決済手段」はホテルやコンサート、 スポーツ会場など閉じられた空間でのショッピングや食事など の決済が簡単にできます。また施設側、主催者側も対面や 金銭に触れることなくやり取りができますので、非接触による 安全性を担保することができます。「なりすまし防止」はチケッ ト所有者の本人確認、試験会場での本人確認など、なりす ましを防止することができます。「感染症対策」はまさに接触 機会を軽減させることで安心・安全な環境を作り出すことが できるのです。 ―顔認証は活用次第でさまざまな分野やシチュエーショ ンで活用することができます。今後、どのような展開が 考えられますか。 来年夏、東京五輪の開催や 2025 年の大阪万博など、 ゆるやかながらも外国人観光客が戻ってくると予測される中、 コロナ感染症以前とは異なり非接触は求められます。また外 国人観光客や労働者が増えるとともに、さまざまな犯罪も起 こりうる可能性があります。ホテルは特に不特定多数の方が ある意味、自由に出入りできますので、防犯も含めて顔認 証は不可欠化と思います。パスポートの顔写真に基づいた 顔認証をすることで、ホテルのチェックインや滞在期間中の キャッシュレス化によりストレスなく滞在していただくことができ ます。またVIP 客の顔情報をスタッフ間で共有することで、 新人スタッフにおいてもVIP 認識により、スムーズな対応が 可能となります。ゆくゆくは街中のいたるところで顔認識シス テムの設置やクラウド化が可能となれば、ジュース1本購入 するための小銭を用意することなく、まさに手ぶらで観光する ことができるようになるでしょう。手ぶら観光については現在、 TAP 社はじめ数社でテクノロジーを結集し取り組んでいます。 非接触テクノロジーを生かした快適で安心・安全な旅を楽し んでいただければと思います。 「KPAS システム構成例」

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