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JARC LIVE 15 す。その点はどのようにとらえていますか。 高校生のときに結婚式場でサービスのアルバイトをして いましたので、ホテルではありませんが実務の厳しさは 体験しています。それよりも小学校のときに祖母たちと訪 れたディズニーランドのホテルのようにパークの外なのに パークの中にいるような特別感とくつろげる場所をお客さ まのために提供することで喜んでいただけること、お客 さまに幸せな時間を提供できることは実務の厳しさを乗り 越えられるものと信じています。 ―最後に 10 年後の展望をお聞かせください。 お客さまが一番長く滞在される特別な空間である客 室清掃を行なう大好きなハウスキーピングに務めたいと 思います。客室はとっても重要です。家に帰ってきたよう な安らぎを感じていただける空間を誠心誠意込めて作り 上げることで、また帰ってきていただけるような、そんな ハウスキーピングのプロフェッショナルになりたいと思いま す。 青木 星 しょう さん 帝国ホテルの歴史番組を観て決めたホテル業界への道 ~ホテルは特別感・やすらぎ・ おもてなし、そしてお客さまの 感謝気持ちが大切~ ―はじめにホテル業界を志望された経緯をお聞かせく ださい。 帝国ホテルの歴史に関する番組を観て感銘を受けた ことがきっかけです。その後、帝国ホテルに関するネット 記事も読みました。2011 年に起きた東日本大震災のとき に 2000 人を受け入れたことに“真のホスピタリティ”を 感じたのです。 ―真のホスピタリティを感じたとはすごいことですね。 小さいときにホテルに宿泊したときに走り回っている私 を見てベルボーイの人が優しく抱えてくれました。その姿 や対応はまさに日本人ならではのことだと感じたのです。 お客さまにそっと寄り添う姿はアメリカのホテルとは違いま す。ホスピタリティという点で日本のホテルの方が長けて いると感じています。 ―青木さんは高校時代に陸上部で記録を残されている と聞きました。 中学生のときから陸上部に所属し、キャプテンを務め ていました。中学校では長距離、高校では群馬県の 桐生第一高校でやり投げをしていました。やり投げでは 50mの記録があります。 ―将来的には陸上のアスリートの道もあったのでは? その道もあったかも知れませんが、帝国ホテルの番組 で感じた真のホスピタリティを自身も追求していきたいとい う思いからホテル業界への道を決めていました。親もホ テル業界を目指すことに賛同してくれましたので、迷うこ となくホテル業界への就職を選択したのです。 ―しかし、ホテル業界の現実は厳しいと言われていま す。 高校生のころから吉野家でアルバイトをしていました。 その経験から東京に来ても吉野家でアルバイトをしてい ます。今では料理を提供するだけではなくクレーム処理 も行なっています。お客さまの中には理不尽と思えるク レームを言われる方もいらっしゃいますが、そんなときに は冷静にきちんとした姿勢と表情や声のトーンを意識して 整え、対応しています。ホテルの現場でもさまざまなこと が起きると思いますが、アルバイトの経験を生かして真摯 に向き合っていきたいと思います。大人との会話におい てもメリハリをつけるとともに、ホテル一丸となって取り組 めるよう仲間との連携を大切にしていきたいと思います。 ホテル業界の慣習で私たちから見て思わしくないと感じ ることもあるかと思いますが、そのままにせず1つの課題 として解決していきたいと思います。ホテルは特別感、 やすらぎ、おもてなし、そして感謝が大切です。感謝と はホテル側からの感謝とともにお客さまがホテルに対して 感謝の気持ちを感じていただけるかということです。こ の感謝の気持ちこそがホテルマンとしての働きがいであ り生きがいであり、明日への源となります。そのためにも 皆が一丸となってお客さまのために尽くすことが大切だと 考えます。 ―最後に 10 年後にはどんな自分でありたいと思います か。 10 年後にはコロナも落ち着き、業界としても上向きに なると思います。キャリアアップを目指して在職中に自己 申告してイギリスへ留学したいと考えています。海外の ホテルを学び、そして 10 年後にはホテルの顔であるベ ルボーイになりたいです。

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