なんぶの里人 Vol.1

7 2 1 1 移住 NANBU no SATOBITO 小さなカフェとお宿のある寄り合い場『てま里』 西伯郡南部町天萬 897 TEL.0859-21-1527 OPEN 11:00〜21:00 CLOSE 水曜 ※日程・時間はご相談に応じます。 WEB https://temari.tottori.jp Text = Mai Habata 出会いと環境が未来を作る 「なぜゲストハウス?」 という質問をすると、 話し始めたのは〝教育〟の話。 ゲストハウスと 教育がどこで繋がっているのかピン と来ないか もしれないけれど、これは彼女にと って欠くこ とのできないキーワード。 元々広島県出身の井上さんは、東京 の大学に 進学し日本語教師と英語教師の免許を取得。 卒業後は広島F Mでイベント企画などの仕事 をしていた。その後、自分の方向性を 考えゲス トハウスの運営を目指 すことになったのだが その経緯には自身の大学時代の体験 が大いに影 響しているそうだ。 ある時大学で将来何になりたいか? という話 になった時のこと。ある子が「教授になりた」 と答えた。その子の祖父が実際に教 授であるこ とを知った時、〝周りの環境〟がいかに選択肢を 作り出すかということを井上さん 痛感したそ うだ。 また、旅行好きで旅先ではよくゲストハウスに 泊まっていた井上さん。一人旅でも そこにいけ ば誰かに出会え、人と繋がることが き、自分 の世界も広がる場所 そんな〝ゲストハウス〟で子どもに 英会話を 教えることができれば、子ども達が いろんな人 と出会い繋がれ る場所、機会を与 えることが できるのではないかと 思い、「ゲストハウスで 英会話教室をやりた!」と考えるよ うになっ た。しかし実際に子どもに英語を教え たことが なかった井上さんは、ま ず Teach for Japan というNPO法人を通して埼玉県の 中学校で実際に教壇に立ち経験を 積むことに した。 年間の任期を終えた後、鳥取に移住していた 友人がきっかけで、南部町でゲストハウスを始め たらどうかという話があることを知り、地域おこ し協力隊として着任した。 形になった夢とこれから オープンまでの 年間は、地域の人に自分の名 前を知ってもらうことか始まった。新しいこと を新しく来た人が始めることは、容易ではない。 いろんな壁にぶつかりながらも本当に〝形〟 になっ た夢。 今では『てま里』は、地域の方がふらっと立ち 寄ったり、ママ会が開かれたり、特に休日に小 学生から自転車で遊びに来る高校生まで、幅広い 年代の人たちの笑い声が絶えない。 もちろん、英会話教室も計画通り始まっている。 「宿泊客の集客など課題はもちろんあけれど、 これから『てま里』を運営していく中で、地域の 子ども達が好きなことを見つけたり、南部町のこ とを誇りに思ったりするきっかけを創る場所作り がしたい。」と話す。 地域おこし協力隊として着任し 年間の準備 期間を経て、地域住民一緒に、食べて泊ま れる寄り合い場『てま里』を 2019 月4 月にオープン。ゲストハウスの運営を担当し、 地域住民と旅人の出会いの場を作っいる。 住民、子ども、旅人をつなぐゲストハウスを運営 井い の う え 上 可か な こ 奈子さん

RkJQdWJsaXNoZXIy NDU4ODgz