JARCLIVE7

JARC LIVE 45 たと聞きました。ホテルコースとしては後発となりま すが、他校とちがう特徴を教えてください。 ホテリエとして、本来必要とされているホスピタリティや 語学に加えて、ホテル業界で活用されているICT 技術も 学べるところがほかにはない特徴です。PMS の仕組みを 理解し、実際に活用できるような指導を行うため、業界 内で広く使われている、JARC の会長でもある林会長が 指揮するタップ社のタップシステムを導入いたしました。こ の仕組みを理解することで、同時にホテル運営やマネジ メントも学べると考えています。 また総合専門学校である当校は27 学科 86 の専門 コースを有しています。それらの学科とコラボレーションを 行ない、イベントや AI などを取り入れた授業を行なうこと で、多様な状況に対応できる広い人材を育成できると考 えています。 ―まさに産学連携ですね。ホテルと ICT、他の学科 とのコラボレーションにより、サービスの基本やホス ピタリティの精神に止まらない、エンジニアリング的 な発想を養うこともできます。 多様な時代に対応するために、ひと言でいうと「次世 代のホテル業界を担うホテリエ」の育成を目指しています。 もちろん、ホテリエとして最も大切なホスピタリティとイン バウンド対応の語学をしっかり身につけた上で、ICTとい うプラスαの学びを受けることで、ホテル運営そしてマネジ メントも遂行できる人材を育成したいと考えています。 またウィズ・コロナ、アフター・コロナの時代に対応す るためには、ICTを活用する必要性が今以上に大きくな ることが予測されます。それは対面を主体としたサービス 業界においても非対面(非接触)が求められ、テクノロジー を駆使したホスピタリティ・サービステクノロジーへの移行 を視野に運営していかなければならないと考えるからです。 また当校は「人間力」を高める教育を以前から掲げて おり、知識やスキルだけではなく、問題を発見し解決す る能力の習得とコミュニケーション能力の向上に重点を置 き、魅力ある社会人の育成をすることにも力を入れており ます。 ―実際、ホテル志望の生徒さんはどのような動機で 進学されていますか。 今年入学した学生全員に志望動機を聞いたところ、ホ テルスタッフを目指すきっかけとしては “ 家族と泊まったホ テルで対応してくれたホテルスタッフの方が、格好良くて 素敵だったから自分もそうなりたいと思った ”という理由が ほとんどでした。当校を選んだ理由は “ICTというプラスα の学びがあったから”“ 歴史があり大きい専門学校でたくさ んの学科があり、安心感があるから”という意見が多く占 めました。ホテルコースに限らず有能な大学卒業後に専 門分野の学びのために入学したり、本校からもより高い 知識を習得したいものは大学進学するなど、自発的に向 上心を高めていけるような校風や教員たちの教育に向き 合う姿勢があるからこそ、新たな一歩を後押ししているの だと思います。 -授業を重ねていくにつれ、どのようなホテルに就職 したいと思うのでしょうか。 まだ授業が始まったばかりですので未知数でもあります が、高校を卒業したばかりの彼らは知識も浅く、多くのホ テルを知りません。これからの授業でさまざまな業態のホ テルを知り、選択肢が増えることはまちがいないことでしょ う。きっと、自身のライフスタイルや好みなど、何を優先 するかで選ぶホテルも変わってくるかと思います。 -これからの成長が楽しみなところですね。ところで、 貴校からホテル業界に向けてご要望がございました ら、ひと言お願いいたします。 ホテルの良さの1つに “ 多くのお客さまと触れ合える喜 び ”ということが挙げられると思います。しかし一方で「非 接触、非対面によるおもてなし」という課題も浮上しまし た。このことを我々は業界の皆様と共有させていただき、 そのことを学生にも伝え、考えていきたいと思っています。 ホテル業界の未来を皆様とともに担わせていただきた く、積極的な指導や協力を賜れましたら大変ありがたく思 います。 ―最後に新型コロナの教訓から今後のオンライン授 業をどのようにお考えですか。 この先、コロナ以前の社会に戻ることはないと考え、 オンライン授業を適切に使っていくことを推奨しています。 今回のことで我々は、学生指導をきめ細かくできるなど、 オンライン授業の良さを実感いたしました。 現在は全校生徒に G-Suite アカウントを発行し、 ClassRoomとZOOMを利用して、授業を受ける体制を 全学科整えています。ただ、専門学校は実習の授業が 多く、オンライン授業ではできない部分は感染リスクを極 力抑えて限定的に実施しています。 ホテルコースでは接客の実習がこれに当たります。ホ スピタリティ精神は実際に人同士が接することで生まれる と考えますので、このような実体験でしかできないこと、ま たはオンラインの良さを生かせることを明確にし、それぞれ の得意分野を生かしたハイブリッド型の授業展開を進めて いく考えです。

RkJQdWJsaXNoZXIy NDU4ODgz