JARCLIVE7

JARC LIVE 27 「いい天気だね。そうだ!ヘリコプターで空から富士 山を撮りに行こう!」、「ガールフレンドの誕生日祝いに 特別なプレゼントがしたいんだ。寿司屋のカウンター で寿司を握らせてあげるのはどうかな」といった嬉しそ うな思いつきもあれば、「三浦半島まで自転車で行き たい。家族各々に合う自転車と、一緒に行く英語を 話すガイドさんを」、「広々とした芝生で美味しいイタリ アンのランチを準備して」と、これと言って高級感の あることではないのに、東京で待たせることなく実現 するのはことのほか難しいご希望も。 プライベートジェットで世界を巡り、仕事に遊びに 忙しい、一切の費用を気にしていないかのように見え る方たちは、必ずしも、私たちが考えつくような、プー ル付きの広いペントハウスの宿泊や、長いリムジンで のお迎えばかりをラグジュアリーと考え、望んでいるわ けではない。もちろん、宿泊は名の知れたインターナ ショナルホテルのスイートでなければならない、とおっ しゃるお客様も多い。しかし観光立国を目指すのであ れば、主たる都市、観光地ではそれがかなえられる のは、もはや当たり前の装備ではないか。 宿泊施設は古いローカルホテルだけという地域の 心熱いランドオペレータの話。「都会を離れて、そ の土地ならではの特別な体験をしたい」とご希望の 海外からのお客様の “ラグジュアリーな “ 滞在を任さ れた彼女は、海に臨む高台の民宿を一棟借り切り、 郷土料理のできる宿主のほかにホテルのシェフにも 出張を依頼、自社の外国語を話すスタッフをサービス 担当に常駐、部屋ごとにリビング、寝室、着換えの間、 昼食の間、夕食の間・・・と家具やインテリアを設 え、滞在中は地域の日常を紹介して回り、地元の人 と交流、見事にお客さまを喜ばせたと聞いた。朝食 は目の前の草原にテーブルを設置、外出用の車は 24 時間待機。多種多様な企業、業種のプロがチー ムとなってアイデアを出し合い、実現させたプロジェク トは、「また来るね」の一言と、ホテルのスイートご 宿泊をはるかに超えるお支払いで幕となったという。 ラグジュアリーとは、その人がその時何を望むかに よって変わるもの。まして次のステージ、スタンダード が大きく変わるであろう宿泊業界、観光業界におい て、お客様の望みは今まで以上に幅広く多様になる と推察する。それぞれの “ラグジュアリー ”を見抜き、 感じ取り、豊かに提供できてこその「また来たい国」。 提供の決め手は「安心」、「パーソナル」、「スピー ド」、「多様な装備とコンテンツ」、そしてそれらを結 び付け、ひとりひとりのラグジュアリーを実現できる、 広く確かな、信頼で結ばれた「プロのネットワーク」。 【レ・クレドール について】 「レ・クレドール」は、1929 年 10月26日、フランスに て発足されたホテルのコンシェルジュのネットワーク組織。目 的は同じ志を持つコンシェルジュ同士、互いに励まし合い、 助け合っていこうとする集まりでした。より良いゲストサービス のためには、分からないことには分かる人の知恵を借り、で きないことにはできる人の力を借りて、少しでもお客さまに喜 んでいただこうという考え方です。パリのグランドホテルのコン シェルジュ11 名が設立したこの組織は、その後、共通の関 心と目的を持ったコンシェルジュの国際的ネットワークとして成 長しました。会員の持つ能力、知恵、知識などを結集させる ことで、ゲストサービスを向上させ、それと同時にひとりひとり がさらに優れたコンシェルジュに成長しようという考えから発足 し、90 年余り。ずっと変わらずにこの同じ目的に向かって活 動を続けてきた、会員間の信頼に基づいて培われた世界に 広がるネットワークです。現在は、80カ国以上の 530 都市 に約4000名の会員(2018年4月現在)によって構成され、 年一度の国際大会のほか、会合を世界各地で開催し、会員 同士のネットワーク構築とコンシェルジュのための勉強プログラ ムを行っています。会員共通のモットーは “Service through Friendship”「友情を通じたサービス」です。 【レ・クレドールジャパン“Les Clefs d’Or Japan”について】 日本におけるレ・クレドールは、コンシェルジュの勉強会と して 1990 年にスタートしました。 コンシェルジュという職業 の認識度、知名度の低さ、個人に与えられる資格に対する 企業の戸惑いなど、さまざまな局面をめぐって紆余曲折があり ましたが、アジアの統括国であるシンガポールのもと、レ・ク レドールシンガポール日本支部として活動を続けてきました。 1997 年 11 月、その実績が認められ、パリの本部及び世 界の先輩国から承認を受け、一つの独立国 =チャプターとし て承認されました。 現在、レ・クレドール ジャパンは、2020 年 7月現在 2 名 の名誉メンバー、27 名のメンバー、19 社 1校のアフィリエ イトからなる組織となりました。ホテルコンシェルジュ全体の サービスの質を高めるべく努力を重ね、今後も世界中の多く のメンバーと力を合わせ、観光業界発展の一役を担う会とし て成長していきたいと考えています。また、レ・クレドールジャ パンの会員は日本コンシェルジュ協会に属し、ホテルコンシェ ルジュや関連企業の会員とともに月一度の定例会を通じて活 動、交流し幅広いネットワークを構築しています。 会員共通のモットーは “Service through Friendship”「友 情を通じたサービス」です。 このネットワークの一員として認められた正会員だけがつけるこ とを許された襟章は、2 本の金色の鍵の形をしています。こ の黄金の鍵は、「旅行者のために、どんなドアも開けて差し 上げましょう」というレ・クレドールコンシェルジュのシンボルで す。そしてこのドアの多くは、レ・クレドールのネットワークに より、開かれてきたのです。 レ・クレドール“Les Clefs d’Or”= Golden Keys

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