なんぶの里人 Vol.2

13 10 10 10 ジェラテリア pa cherry b(. パッチェリービー) 西伯郡南部町市山 1087-1 えんがーの富有内 OPEN 10:00 ~ 17:00 / CLOSE 月火 ※祝日は営業 1月中旬~2月下旬まで冬季休業 TEL 0859-21-8100 /WEB https://pacherryb.com per te(ペルテ) 西伯郡南部町法勝寺 341 キナルなんぶ内 OPEN 12:00 ~ 16:00(金土日)※出張販売時は休み 1月中旬~2月下旬まで冬季休業 自分の住む町でジェラート店を開くのが夢でした ライブ音楽と同じ“作りたて” 今ここでしか食べられない味 結婚をきっかけに南部町に移 り住み、地元で ジェラート店を起業した益村千代さん。えんがー の富有に出店した『ジェラテリア・パッチェリー ビー』は、2018年7月オープ ンから1年半 で 万人ほどを集め、その後も町の人をはじめ、 県内外から多くのファンが訪れる店となった。 ジェラートは、ミルク、旬の果物や野菜など、 食材そのものの風味を生かした手 作りの味が特 徴。鮮度が保たれてこそのおい さなので、毎 朝その日の分だけを作って売り、 けっして翌日 には持ち越さない。 「打ちたて蕎麦や鮨職人さんが、 日の食材 をその日の天気に合せて調理するのと一緒です」 とほほ笑む益村さん。提供するフ レーバーは約 種類でも、食材の収穫時期や鮮度、天気によっ て味の配合比率を変えるため、毎 日新たな気持 ちで緊張しながら作っていると いう。そうして 完成したジェラートは、ライブミ ュージックの ように、その場その時だけのフレ ッシな感動 と興奮を連れてくる。まさに、今 ここでしか食 べられない味なのだ。2021年には、図書館、 南部町の自然・歴史・文化に触れ る展示館、多 目的ホールなど備えた新しい複 合施設『キナル なんぶ』のカフェエリアにも出店した。 「地元の農家さんやお客様との関わりを大切に、 自分の住む町の目の届く範囲でジ ェラート店を 開くのが夢でした。南部町は、結 婚を機に大好 きになった町。人が遠くから足を 運んでも食べ たくなるようなジェラート作り を目指し、自分 の住む町にたくさんのが来てく れたらと願っ ています」 ジェラート好きが高じて 職人の道を歩み始める 益村さんは広島県出身。ラジオ 局・FM山陰 勤務をへて、フリーアナウンサーとして活動して いた。趣味は全国の音楽ライブ巡 りとアイスク リームの食べ歩き。そ延長線 上で、職人が手 作りするジェラートのおいしさ と出会った。各 地で毎日のように食べたジェラー トの画像と想 いを、SNS(交流サイト)で無 心に公開し続 けた益村さん。それが縁で、島根県内のジェラー ト店の新店立ち上げに、職人とし て抜擢される 事となった。職人経験は無いが、 食べ歩きで鍛 えた舌情熱はある。独学で試 作を重ね、イタ リアにも短期で何度か勉強に行 った。2年で人 気店の基本レシピを確立した後 は、広島市の有 名イタリアンの厨房で、ジェラート作りを担当。 2017年には、その店のシェフ と共にイタリ アで開催された『国際 ジェラートコンテス ト』 に出場し、 位入賞を果たした。 「その時、自分でおいしいと思う 感覚を人に認 めてもらえたと実感でき、独立す る励みになり ました」と振り返る。プライベ ートでは、南部 町出身の夫、透さんとの間に授か った3歳の双 子のお母さん。 「自営業なので、仕事と子育てが 一体化してま すね。3名の女性スタッフの内2名が子育て中。 少人数で運営しながらも、大変なは協力し合っ て仕事をしています」店と家、保 育園の距離が 近く、子どもたちと過ごす時間も充分取れている。 店には、お小遣いを握り、自転車 でやってく る小さな常連さんも多い。春に なると、進学や 就職で町を離れる前の学生が、両 親と来店して くれることも。 「お客様のふるとの記憶の中 に、ジェラート を食べた日の思い出、味覚が残ってくれるよう、 これからもおいしさを求めていき たい」と話し てくれた。 ふるさとの記憶に ジェラート思い出が 残るように 益村千代さん 家族構成・夫/子2人 広島県からIターン 仕事×里人

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