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20 選考委員 藤野 公孝 (一社)宿泊施設関連協会 最高顧問(選考委員長) 玉井 和博 立教大学観光研究所 特任研究員 北山 ひとみ ㈱二期リゾート 代表取締役 丸山 英実 ㈱サイグナス 代表取締役 阿部 貞三 ㈱柴田書店 取締役 編集部部長兼企画部部長 第 13 回 タップアワード 入賞作品決定 ホテルと医療におけるサービス融合の可能性 タップアワード 最優秀賞 ≪要旨≫ ホテル及び医療業界は、新型コロナウイルス感染拡大 により、経営に大きなダメージを受けている。お互いに厳 しい状況ではあるが、今だからこそ両業界が協働し、新 たなサービスの提供もしくは価値の創出ができないかと考 えた。 そこで、本稿ではホテル業界と医療業界の現状をまと め、コロナ禍における実績と、経営悪化につながった要 因について分析した。次に両業界の共通点として、サー ビス・インフラ業界であること、労働集約型産業であるこ とと捉えた。また、両業界の違いとしては収入形態及び 顧客ニーズがあがった。ホテル業界、医療業界とも共通 部分や多少の違いがあるものの、新型コロナウイルス感 染拡大により、両業界共に苦しい経営状況であることが 明確となった。 そこで、今回新たなサービスとして提案するのは、① オーダーメイドサービスの提供②医療関係者同行の送迎 サービスである。これは、昨今の感染症拡大により、今 まで以上に「安全」が求められていると推測し、ホテル ホテル・旅館などの宿泊業に専門特化したホテルエンジニアリング会社で、 現在約1000施設以上でシステムが採用されている(株)タップ(代表取締役社長:林武司)は、 日本の宿泊業界が抱えているさまざまな課題を、ホテルや旅館に従事している人たちが乗り越え、 宿泊施設が持続的に発展していくきっかけになればと、 2008年よりアワードを開催、昨年で13回目を迎えた。 宿泊業界は AI や IoT、ロボットなどテクノロジーの進歩への対応や、 SDGs、HACCP 対策など、解決すべきさまざまな課題を抱えている。 それらの課題を解決するための画期的なアイデアや仕組みを一般と学生の二部門に分け厳選な審査を行ない、 優秀賞・学生賞を選出している。第 12 回では「観光産業に関しての医学生からの提言」など、 京大医学生から観光産業にける感染症問題を鋭く指摘するなど、他分野の学生ならではの指摘など奥深い論 文が寄せられている。ぜひ、これからの宿泊業界の持続的発展のためにご一読を。

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