JARCLIVE8

JARC LIVE 9 考えられる人材の育成も不可欠であることが、卒業生の 経験からも裏付けられます。 またこれからはもっと女性が活躍できるホテル業界を目指 していかなければならない。卒業生で管理職として活躍 している女性も増えています。もっと、メディアを活用して 業界として輝く女性たちをフォーカスして次世代があこが れるスターを創出し、業界の皆さんが協力して輝いている ホテリエを表彰することで業界全体を盛り上げていくことも 業界のイメージアップに欠かせないことです。 小畑 視野を広げるという視点で当校では選択授業とし て週一日、学校外のスクールで学ぶことも推進しています。 例えばコルドン・ブルーの料理教室などがあります。実際、 調理実習を受講することで学生も変わっていきます。ホテ ル1本に集中するのではなく、ホテルに係る業種を知るこ とで“こういう世界があるんだ”と見聞が広がります。厨 房内のことを知ることで横軸に目線を広げることができま す。専門学校内に固執することなく、教育のアウトソーシ ングにより発想力を広げることができるのではないかと思い ます。 またその一方で徹底的に職業人を育てるためにホテル から大学へのキャリアアップも、ホテリエのプロフェッショナ ルを育成するために必要なことだと思います。 今年の新入生は入学早々に自宅待機となり、通学する ことができませんでした。待機中、学生たちは何をしてい たのかと聞くと、ウーバーイーツでアルバイトをしていたの です。 お客さまに注文されたお料理を運び、そして手渡しす る。人に出会えることにやりがいを感じていたのです。こ の話を聞き、ポジティブであり素晴らしいと実感した次第 です。 主旨と異なりますが、ホテル関係者の方々にも例えばフロ ントシステムを入れ替えたときに、ある意味、入れ替えた後、 すぐ本番で実践されていますが、お客さまとのトラブルが生 じないようにすること、使用するホテリエが新しいシステムに 対して不安を抱えたまま実務にかからないよう、そんなとき はぜひ、設備の整った専門学校の教室を活用していただ ければと思います。困りごとに対してお互いに助け合うこと も同じ業界を歩むものとしてあるべき姿だと思います。 「気づきのセンスや人文的人間力」「マーケティ ング」「テクノロジー」「管理会計」を学ぶ 遠山 当校は「人間力」を高める教育を以前から掲げ ており、知識やスキルだけでなく、問題を発見し解決する 能力の習得とコミュニケーション能力の向上に重点を置き、 魅力ある社会人の育成をすることにも力を入れております。 また、コロナにより対面が主体のホテル業界において非 接触によるおもてなしという課題を抱えています。林会長 が提唱されている「ホスピタリティ」×「ITスキル」を追 求する「ホスピタリティサービス工学」を学べる専門学校 を目指していきます。 またコロナに伴いCMの自粛を図るとともにオンライン面 接やオンライン試験なども進めていかなくてはなりません。 すべてがこれまでにない経験ですが、小畑校長がおっしゃ られた不況になるほどに強い専門学校の底力を活かし、 世界で活躍できるホテリエ育成に務めていきます。 石塚 オンライン授業の導入により、先生方も大変苦労さ れたと思います。またオンライン授業で才能を発揮された 先生もいらっしゃいました。急激な変化により潜在的なもの が顕在化されたような気がします。若き未来のホテリエの ためにもITを駆使しながらも、ホテリエ本来の力を発揮 できるよう、学校そしてホテル、産学が連携し、新しいホ テルの在り方、ホテリエの在り方を考え、業界と協力し改 善していきたい。 林 大切なことは自分のホテルのサービスポリシーや本来 経営者がどんなお客さまに来ていただき、訪れたお客さま にはこのホテルを通してどんな満足をしてもらいたいなど、 ホテルコンセプトを明確にした上で、テクノロジーを導入し ていかなければなりません。これからの時代、ホテリエと して成長していくには「気づきのセンスや人文的人間力」 に加え、「マーケティング」「テクノロジー」「管理会計」 など幅広い知識が必要になってきたと考えています。 これから始まるニューノーマル時代に、今も昔もホテル ほど素敵な商売はないのです。宿泊業界を支えていくホ テリエになるには、さらに誰もが働きたいと思う憧れの職業 にするためには、ホスピタリティサービス工学の考え方を取 り入れた「日本型ホスピタリティマネジメント経営学」を学 ぶことが重要だと思います。おもてなしやホスピタリティだ けではお金は稼げません。そのためあえて「ホスピタリティ マネジメント」の後ろに、あえて「経営」という言葉を加 えました。 魅力あふれるホテル業界、そして魅力あふれるホテリ エを育成していくためにも産学官がともに同じテーブルで 話し合いを行ない、新しいホテル経営・運営の在り方、 職場の環境改善や給与水準の見直しを進めていくべきだ と考えます。ホテルを支えるパートナー企業の集団である JARCとしても、ぜひとも、ホテル業界のさらなる発展に 向けた支援、提案をし続けていきます。 s p e c i a l i n t e r v i e w

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