JARCLIVE8

JARC LIVE 57 3 ~実践で活用できるホテル部署部門別の 想定接客会話学習のカリキュラム作成と学習~ Boost Japan ㈱ 代表取締役 吉崎 夏来氏 東京都渋谷区千駄ヶ谷 5-27-3 やまとビル8階 会員ZOOM UP グローバル化、ダイバーシティ化など宿泊産業業界にもその波は確実に押し寄せている。コロナ禍以前は留学生や 外国人労働者の受け入れを余儀なくされながらも、受け入れ側のご学力や語学力に対する判断基準が不明確なこと から、日本人及び外国人の人材育成の壁にぶつかっていた。この現状打破に向け、国内外のホテル経験を持つ吉崎 夏来社長が接客実践で活用できる接客語学会話など新たなホテル時代に不可欠な言葉の障壁に風穴を開けた。 現場で活用できる語学力を! Boost Japan ㈱は人材不足の伴う外国人労働者受 け入れにおける壁となっていた語学力に着目し、英語と 中国語の接客語学会話取得できる学習トレーニングに 着手した。これまで語学力は英検や TOEICなど記載さ れた単語や文章を習得するある意味、座学型の学習で 評価されていた。英語力と実践で使える語学力とはかけ 離れたものがあり、TOEICで高い点数を取得していても 必ずしも生きている現場で活用できるかは不確かなもの だった。 そこで既存の従業員や中途採用に向けたホテルに特 化したホテル接客会話語学試験を実施することになっ た。オンラインアプリで学習でき、試験もアプリで行なう ことができる。 ポイントはきちんと伝わる会話力(スピーキング)と読解 力(リーディング)、そして相手の話を理解できる傾聴力(リ スニング)という3本柱を習得することにあるとした。特に 相手に伝わる会話をするためには“ 発音 ”が重要となる。 単語や熟語、文章で理解しても発音がことなれば外国人 には伝わらない。正しい発音ができるかが最も重要である と考えアプリに発音者の音声認識評価を導入した。 各自の英語能力に適宜な学習繰り返す 接客英会話学習についてはホテルの各部門別にス ピーキング、リスニング、読解力の評価段階別のテストを 提供し、各自の英語能力に適宜な学習を繰り返すことに より、6カ月、12カ月後の英会話能力の上昇をより効果 的に評価している。評価はNHKテレビラジオ会話番組 に採用されている、国際的にも最も信頼のある語学能力 基準であるCEFR:セファールの評価を準拠している。 ポイントはホテル部署部門別の想定接客会話学習の カリキュラムであること。フロントオフィス、F&B,ハウスキー ピング、キッチン、セキュリティ、エンジニアリング、スパ &フィットネス,さらにバック部門向けの会話学習も網羅さ れている。ホテルスタッフは各職場向けの学習を各自レ ベルに合わせて各々12カ月から24カ月間行なえる。 アフターコロナにおいてはオンラインによる人材採用が ホテル業界でも標準化され、外国人雇用の増加も予測 できる。海外からエントリーした有能な人材を確保するた めにも、人事部の語学力は不可欠となる。その状況に なる前に特に人事担当者は求職者の英会話力とホテル というサービス産業に見合った会話能力や素質を持ち合 わせているかなど、英語によるオンライン試験で見極め ていかなければならない。 外国人・日本人とともに質の高い人材の見極 め不可欠 「これから再雇用の時代が来ることでしょう。そのとき にホテル経営、しかも正しいホテル運営を持続していく ためには外国人、日本人ともに質の高い人材を見極め るためのフィルターが不可欠です。近い未来のためにも 正しい英会話能力を身につけておかなければならないの です。実際、31 年前、シェラトン・ワイキキのハウスキー ピングスタッフの 90%がフィリピン人でした。おそらく日 本のホテルも類似する構図になるのかもしれません」 今後、新型コロナおよび衛生対策の会話研修も付 加されます。またホテル業務向け学習アプリとして、料飲 (FB)部門とハウスキーピング部門向けに、語学学習 プラス業務内容を同時に学べる動画とアニメーションを 利用したしリューションの提供を行なっていく計画だ。 アプリで語学能力を4段階で評価

RkJQdWJsaXNoZXIy NDU4ODgz