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38 『マイホテル・マイオペレーション』『マイホテル・マイリクエスト』を実現 生産性の向上を目的としたホテル旅館のオペレーションを推奨し、日本のホテルの発展に尽力しているのが林悦男会長率いる ㈱タップだ。ウィズコロナにともない非接触が求められている中、いち早く非接触テクノロジー「スマート PMS®」の開発 を進めている。第一弾非対応型・ホテル旅館向けアプリサービスを発表。開発に至った経緯や仕組み、今後の展開を代表取締 役会長である林悦男氏にお聞きした。 医大生が提唱した観光業における感染症対策の必要性 ―これまでホテル現場スタッフに向けた PMSを開発さ れ、ホテル業務における生産性向上に多大に貢献され ています。その中で新たに利用者が活用できる「スマー トPMS®」の開発を進められています。はじめに開発 に至った経緯をお聞かせください。 2017年、㈱タップ創業30周年のときに私が「マイホテル・ マイオペレーション」「マイホテル・マイリクエスト」のシステ ム構築の必要性を提唱したことに始まります。そのとき近い 将来、これまでのようなホテルスタッフのためではなく、ホテ ル利用客のためにシステムをつくるという転換が起こることを 推測し、“ 顧客に寄り添う”という当社の理念から、ホテル からその先の利用者に寄り添うということと同じ同義になると いう見解でした。今後ホテルの 90%以上は「マイホテル・ マイオペレーション」となる時代の到来を予測するとともに、 数%のラグジュアリーホテルにおいては「マイホテル・マイリ クエスト」に対応し、顧客のリクエスト応対に見合った対価 を得るべきではないのかという考えに基づいています。また 2019 年のタップアワードでは京都府立医科大学 医学部 医学科の学生より「観光産業に関して医学生からの提言」 として医学的見地から、今後起こりうる感染症対策として非 接触に関する必要性を提言する論文が発表されたことも後押 しとなり、利用者が活用できるシステム構築に向けて加速度 を高めてきたのです。そのころはまだ新型コロナウイルス問題 も発生していませんでしたが、いち早く、この分野の開発へ 乗り出したことにより、ウィズコロナ行動安全対策として不可 欠なシステムの必要性を提唱することができたのです。変化 のきっかけを作ることに努めている㈱タップとして、ぜひ、多 くのホテルや旅館などの宿泊業の方々が一考できる機会に なっていただければと思います。 ―日本の宿泊業界においてはシステム構築の脆弱さは否 めない現状ですが、宿泊業界におけるオペレーション、 ホスピタリティサービス、人材について、どのように変 化していかなければならないとお考えですか。 宿泊業における過去・現在・未来の因果関係について、 このように推測しています。まず、オペレーションについて の過去は台帳等を使ったアナログ管理から現在はコンピュー ターによるシステム管理、そしてこの先は次世代 IT 技術を取 り入れたマルチオートメンションとなるでしょう。接客サービス は個々の力量による「おもてなし」から、今は接客サービス のマニュアル化によりサービス品質の低下現象が起きている のが現状です。今後は人的サービスとテクノロジーを使い分 ~ニューノーマル時代に対応する 非接触型「tapアプリ」サービス開始~ JARCウィズコロナ安全行動基準プロジェクト 林 悦男氏 ㈱タップ 代表取締役会長 東京都江東区東陽 2-2-4 マニュライフプレイス東陽町1F TEL:03-5683-5311 URL:https://www.tap-ic.co.jp/

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