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27 のでしょう。観光地の経営主体がどっちへいく のだ、これはやめるのだ、こっちを進めるのだ と判断していくことが必要かと思います。 日本におけるインバウンドビジネスの 可能性と課題 玉井 インバウンドは数字に現れやすいです が、インバウンドを持続可能なビジネスとして 捉える時のポイントはどの様な点でしょうか? 久保 訪日観光客数もそうですが、やはり消費 額を指標としていくことが、観光産業持続可能 性を考えるときに 重要です。経済効 果や消費額の向上 という観点に切り 替えていくことが 必要でしょう。人 数が増えるのはい ずれ厳しい状況に なっても消費額は工夫によって更に増やしてい く可能性はあると思います。 玉井 着地型観光という視点では、地域を限定 したDMO中心の活動がなかなか難しい現状の 様です。価格が安い、規模が小さいという課題 はあると思うのですが。実際どのように対応し ていくのか。これについて村山さんはどう思わ れますか? 村山 DMOの話でいえば、ちゃんと稼げる、 収支がまわっている所は少ないと思います。そ の中で着地型のツアーをつくるというのは、も ちろん1つの施策であると思います。とはいえ ツアーの造成単体だけで収益を出すのは難し い。複合的なところで出していかないとならな い。他方、宿が主体だと発想が違うんです。コ ンサルタントとか代理店の人が出向くとなれ ば、そこで稼がなきゃならないからちょっと無 理が生じる。 久保 宿泊施設が主体的活動をしないと上すべ りしていく感じがします。 玉井 そうした点からも、宿泊施設にかかわる 関連業界団体であるJARCの横断的組織として の役割が、益々大きく重要になっていかねばな りませんね。 (終わり)

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