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25 玉井 観光とは基本的に平和産業。平和である ことが大前提のビジネスだと思いますが、こう した中で2013年の様なカントリーリスクという 点については、ある程度受け身でしか対処出来 ないという事になるでしょうか? 久保 相手国の事情によって、日本へ来るお客 様が大変影響を受けるという意味のカントリー リスクは常にあるということです。双方向の交 流を大きくしていくことが、お互いの国と国の 緩和材料になるだろうと思います。色々な国や 地域、階層の方に日本に来ていただくというこ とがやはり大事だろうと思います。 村山 カントリーリスクの大きい国に依存しす ぎない事が大切です。また、インバウンドにお けるカントリーリスクは団体旅行・個人旅行で 違います。団体旅行の方がすぐに影響を受ける ため、バランスも重要です。 宿泊産業における生産性の本質と 技術革新の捉え方とは 玉井 多国籍かつ様々な方がいらっしゃる中で の対応としてIT・AIが話題になっていますが、 グローバル化という視点からはいかがでしょう か? 村山 IT・AIとはいえ、やはり人材はとても 重要だと思います。宿泊施設もそうですが人材 がトータルのレベルを決めます。グローバル化 を考える上で、人材のグローバル化が不可欠で す。海外や外資系に勤めることもいいですが、 特に重要なのはマーケティング力を身につける こと。 久保 日本の他の地域、あるいは外国に対して どう売っていくのかというマーケティングの人 材が不足している というのが実情で す。特にDMOが、 今後地域において 重要な役割を果 たしていく上で、 マーケティング人 材の充実が課題で す。 玉井 マーケティングの視点や手法という点か ら、新たなポイントの様なものはありますで しょうか? 村山 マーケティングを突き詰めていくと、究 極はワントゥワンですね。そのためには顧客の データを一元管理し、適切なタイミングで適切 なものを案内していく。宿泊施設では日本人向 けには顧客管理ができていても、インバウンド においては何もしていないところが多いのが現 状ではないでしょうか。 久保 ビッグデータ、ビッグデータというけれ ど、それだけでは限界があると感じています。 村山 ビックデータの使い方として、やはり誰 がその切り口でデータをみるかは大切です。そ して現場感は殊に重要でしょう。 玉井 この話はすごく重要で、現場から上がって くる報告を受けても、実際の状況は現場じゃない と分からない。そのリアルさをどうやって捉えて いくかが難しい。問題はそこのところをITがど

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