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24 日本の目指すべき観光立国のあり方(姿)とは 玉井 観光立国という流れの中で数字的な目標 値は明示されていますが、どのような観光立国 を目指していくべきか。お二人の忌憚なきお考 えをお話しいただければと思います。 久保 数字が決まっているというのはインバウ ンドの数字だと思いますが、日本人の国内観光 は横ばい状況になっています。これもまだまだ 数字的には伸びる余地があると思います。イン バウンドだけではなく、国内観光も日本人の海 外旅行もやはり伸びていく状況を作っていくこ とが必要だと思います。 玉井 村山さんは実際インバウンドビジネスを されていますが、インバウンドの位置づけにつ いてはどのようにお考えでしょうか? 村山 インバウンドは今後伸びていく大きな マーケットです。まだ4兆円を超えた程度で2020 年に4000万人の8兆円、40年に6000万人で15兆円 超えを目指す高い目標を日本政府も掲げていま す。観光立国の流れをみますと、インバウンド という観念自体、 今後薄れていくと 思います。つまり、 外国人観光客が来 ること自体が自然 になり、その中で 地域や施設側とし て、「誰をターゲッ トにするのか?」この点をクリアにしていくこ とが不可欠です。富裕層を狙う施設であれば、 世界からそのグレードの施設に宿泊できるだけ の余裕のある見込み客を集める、つまり、日本人、 外国人を分けて考える必要はないのです。 特別企画 観光立国における宿泊産業の役割 ~観光視点による地域創生の核となるために~ 前 観光庁長官 公益社団法人 日本観光振興協会 理事長 久保 成人 ファシリテーター 大妻女子大学特任教授 一般社団法人 宿泊施設関連協会 顧 問 玉井 和博 株式会社 やまとごころ代表取締役 一般社団法人 宿泊施設関連協会 理 事 村山 慶輔

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